ニールセンのAlertbox
RBB PRESSから『ヤコブ・ニールセンのAlertbox -そのデザイン、間違ってます』が発売されました。この本はウェブユーザビリティの“グル”であるニールセン博士の人気ウェブコラム(日本語版)を書籍化したものです。
「オンラインで無料で提供されているものを、わざわざ書籍に?」と疑問を感じるかもしれませんが、私は紙の本になった価値はあると感じています(価格は別として)。
Alertboxの投稿数は既に300本を超えています。もし“新しい読者”がサイトの目次ページを見ても、どの記事から読めばいいか戸惑うかもしれません。それに、中にははっきり言って“つまらない”コラムや、“時代遅れ”の内容も含まれています。その点、書籍では編集者がコラムを厳選してくれています。もちろん、どのコラムに価値を見いだすかは人によって異なると思いますが、私個人の感想としては「上手く選んでいるな」と思いました。
それから、書籍に収録されている50本のコラムは全てオンラインでも読める(タイトルが同じなので、書籍の目次と照らし合わせば簡単!)のですが、合計するとA5版で約260ページ分になる文章をコンピュータディスプレイ上で読むのはあまり良い体験ではありません。ニールセン博士も指摘しているように、ウェブは“流し読み”に適したメディアです。オンラインのAlertboxは、そもそも英文で1500ワード程度のエッセイを前提としています。「10年分まとめて読む」という目的にはあまり適していないのです。
マイ・ベスト10
私自身は改めてAlertbox全体をざっと読み直してみました。気に入ったコラムにマークを付けていくと、その数は80本を超えました。つまり、3~4本に1本くらいの割合で“私好み”の内容があったことになります。(ここ2~3年は“外れ”が増えてきたようですが。)
ただ、80本もリストアップするとユーザビリティ問題を引き起こすので、ここでは敢えて10本に絞ってみました。もし、読み損なっているコラムがあれば、この機会にぜひ読んでみてください。
- 『フレームが(おおむね)ダメな理由』(1996年12月)
- ウェブの黎明期に氾濫したフレームの誤用を一刀両断。原題は『フレームくたばれ』
- 『ユーザはウェブをどう読んでいるか』(1997年10月1日)
- ウェブライティングの“超”基本編
- 『リンク切れとの戦い』(1998年6月14日)
- 補足記事の「404エラーメッセージの改善」が当時としては新鮮
- 『印刷デザインとウェブデザインの違い』(1999年1月24日)
- 印刷物のアートディレクタにウェブデザインを任せていた時代のお説教
- 『5ユーザでテストすれば十分な理由』(2000年3月19日)
- 費用対効果に優れたユーザビリティエンジニアリングの基礎となる理論
- 『Flash: 99%有害』(2000年10月29日)
- 最も“物議”を醸した投稿。その後『Flash 99% Good』などという本も出た
- 『ユーザビリティの第一法則?ユーザの声は聞くべからず』(2001年8月5日)
- 「発言ではなく行動を」というユーザビリティエンジニアリングの原則
- 『2002年 ウェブ・デザインの間違いトップ10』(2002年12月23日)
- 皮肉たっぷりのマンガ入りの愉快なコラム
- 『PDF:人間が消費するには不向』(2003年7月14日)
- 今度はアドビを敵に回してPDFを一刀両断
- 『軌跡は“F”を描く』(2006年4月17日)
- アイカメラを使ったテストの有効性を象徴するような結果の公開
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